キャンドルとの私の出会いは、何気ない創作遊びから陶芸家である父に創ってもらった一つのキャンドルスタンドが始まりだったと言えるでしょう。
それは、知人から頂いた和ロウソク用の燭台を眺めがら、「キャンドルスタンドのデザインをしてみるのも素敵ね。」という母の一言が発端でした。後日私は、ほんの遊び心で何点かスタンドのデザインを起こしてみたのですが、どうしてもサンプルが見てみたくなり、そのうちの一点を父に無理を言って創ってもらったのです。
完成した陶器のスタンド、それはなかなか素敵な出来でした。でも、キャンドルのないスタンドはいかにも物足りなく思え、このスタンドに合うキャンドルを創ってみようと思い始めたのです。見よう見真似ながら、パラフィンをキャンドルに仕上げていくとき、ある種の衝撃を受けました。
以前から古代ガラスなどにとても興味を持っていた私にとって、透明感のあるパラフィンワックスはどことなく類似するものがあり、ようやく自分が求めていた素材に出会えたような気がしたからです。そして創れば創るほど、パラフィンのもつ魅力が、魔力のように私にとりついてしまいました。透明感があり柔軟で素朴なパラフィンは、私の表現欲を刺激し、出来上がったキャンドルがまた、新たな創作欲を揺さぶります。溶かしたときのきりっと透明なパラフィン。固まった時のなんとも穏やかなパラフィン。そして私がそそいだ色彩を帯びて出来上がったキャンドル。
パラフィンワックスをキャンドルへ創り上げる一つ一つの過程で違った表情を見せてくれます。このパラフィンという素材に出会えたことに今私は「感謝」しています。 |